生命保険を考えるならこの1冊
![]() | 生命保険のカラクリ (文春新書) (2009/10/17) 岩瀬 大輔 商品詳細を見る |
以前からパラパラっと読んだことことはあったのですが、今回初めてじっくり読みました。
生命保険を考える上で必要な知識と考え方が凝縮されており、良書です。
特に生命保険を3つの機能に整理している部分がとても分かりやすく感じました。
この3つの機能で生命保険を理解でき、例えば終身保険であれば①の死亡保険と③の貯蓄を組み合わせた商品だということです。生命保険商品には、大きくわけて次の3つの機能しかない。
①いざというときに、残された家族のためのための所得保障→遺族保障(死亡保険)
②病気・ケガによる入院・手術のための保障→医療保障
③将来に備えるため→生存保障(貯蓄・年金)
かなり頭の中が整理され保険を考える上で必要な考え方の武器を手に入れたかんじです。
そして最後のほうで、保険にかしこく入るための7カ条として
を挙げています。1、死亡・医療・貯金の3つに分けて考えよう
2、加入は必要最小限、を心がけよう
3、まずは中核の死亡保障を、安い定期保険で確保する
4、医療保険はコスト・リターンを冷静に把握して、好みにあったものを選ぶ
5、貯蓄は金利が上がるまで、生保で長期の資金を塩漬けにしてしまうのは避けよう
6、すでに入っていても「解約したら損」とは限らない。見直そう
7、必ず複数の商品(営業マンではない)を比較して選ぼう
特に1で
と非常にいいことが書かれています。ポイントは、「生命保険がすべてではない」ということ。国による保障(遺族年金、健康保険など)、企業の福利厚生(弔慰金など)、共済などの非営利事業を上手に活用して、そこで不足する部分のみを生命保険で補うようにしよう。
また貯金こそが最大の備え(いつ、どんな用途に使ってもいい、手数料がかからないお金)になることを忘れずに、保険料を払いすぎるよりも、まずは堅実に貯蓄していくことを心がけよう。
この本は特に保険のことを知らない新社会人の方や何となく保険に入ってしまった方にお勧めしたいです。
この本一冊で定期保険、終身保険、養老保険の区別も分かり、
親を金銭的に援助しているな特別な事情がない限り独身の新社会人の方なら、「総じて高コストの生命保険に入るよりも、まずは貯金しよう」という結論に達するはずです。
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