読書感想文(『「反原発」の不都合な真実』 藤沢 数希)

ここ数日で、図書館で借りて以下の本を読みました。
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藤沢さんの本、Twitterは本当に面白く、外れがないし、原発のことも全然知らないので、読んでみました。
予想通り良書で、原発を知るには、大変ためになる1冊でした。
化学式のとこらは、化学アレルギーが出て読めませんでしたが・・・
純粋な原発の話とは違いますが、この本で心に残ったのが以下の部分。
僕の観察によると、年間の死亡者数がゼロから数十人の死因はメディアでセンセーショナルに報道されます。数十人から数百人となると、それは社会問題になります。そして数千人から数万人以上が死亡すると、それは珍しくもなんともなくなり誰も話題にしなくなります。メディアの報道にとっての価値のあるリスクと、実際の僕たちの生活における本当の差し迫ったリスクは、全く違うものとして我々は日々生活していかないといけないでしょう。
筆者の言う通り、メディアが大きく報道するのは、基本的に視聴者受けする話題に過ぎません。
これで、僕が思い当たったのは年金。
年金に対する報道では、情報流失、ずさんな管理、世代間ギャップなどネガティブなものばかり。
テレビを見ていると、年金事務所の体制は腐りきっており、将来もらえるか分からないし、払い損みたいな印象を受けます。
これを見た人が「年金??あんなの払うだけアホらしいわ」と思って、国民年金を未納にするのも無理はありません。
しかし、本当にアホなのは、未納にする人間。
現行制度では公的年金は25年以上納付or免除等をしないと1円も貰えません。
そして、半分は税金で運営されています。
だから未納の人は、消費税等で年金のために税金だけ払って、1円も貰えない。
もっとダメなのは、途中厚生年金等で、一部だけ未納したけど、25年の最低納付月に足りずに1円も貰えない人。
これは愚の骨頂です。
メディアに踊らされ、間違った認識を持つと、こんな悲劇も出てくるのです。
他にも、株で一攫千金と煽ってみたり、逆に転落したと過度に不安を与えたり・・・
メディアで体系的にお金の知識なんて、全然得られる仕組みになっていません。
むしろ、偏った認識を持ちがちです。
情報というよりも、あくまでエンターテインメントととらえるべきでしょう。
それよりも、信頼できる人の本、SNS、ブログ等でしっかりと情報を得るのがいかに大切かということです。
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