金融OLを食事に誘ってみた②

2月1日(月)休日明けの重苦しい気持ちのまま出勤し、着替えようとロッカーに行くと、LINEが来ていた。
2月1日 8:14 金融OL) おはよう!
ごめんっ!水曜日会社で懇親会があるみたい。だからずらしてほしい。ごめんね。。
来週で空いてる日ある?
さすがにすぐに返信するのも暇すぎる印象と思い、昼休みに返した。
12:19 キム) 火・水なら大丈夫ですよ~。
もちろん、本当は全曜日OK。しかし、それではあまりにも・・・と思い、稚拙な演技で普通に忙しいアピールをした。
しかし、ここで僕は大きなミスをしたことに気づく。
なんで、敬語で送ってしまったんだ?あまりにもよそよそしすぎるじゃないか・・・
その夜、金融OLから返事があった。
20:37 金融OL) おつかれさまです。
そしたら、水曜日でお願いします。
この返事には少し驚いた。水曜日の次の日は祝日。当然普通の平日の火曜日と言われれると思いきや、水曜日をあてがってもらったことは、素直に嬉しい。
でも、僕の敬語につられて、金融OLも敬語になっている・・・
返信はちょうどジョギングに行く前だったので、少しじらしてみることにした。
ジョギングして、シャワーを浴びて、ホッと一息ついた約1時間半後に、スマホを取った。もちろん、その1時間半の間、片時も金融OLが頭から離れなかったことは言うまでもないが・・・
21:51 キム) OK
次の日休みっていうのがいいね!
店は僕が決めたほうがいいかな?
今度は天神?博多?
前は2人の家に近い郊外だったので、今度は福岡の中心地を挙げてみた。
当然のように、すぐの返信はない。今日中の返信は諦めた方がいいかもしれない。
お前ごときが返信をじらすなんて、100年早い。せっかく話してやってるのに、お前がその気なら、私は本当に暇な時にしか返さないから!と無言のメッセージのように思えてきた。
案の定、その日返信はなかった。
2月2日(火)、一応約束の日まで決まったから、今日は返信があるだろう。
朝は当然なく、昼休みもない・・・
前日、連絡のあった8時半にもない・・・
9時、10時、11時やっぱりない・・・
結局2月3日(水)になってしまった。
女心と秋の空。
女心は秋の空のように移り変わりやすいと言った諺。
どうやら、昔から女心は気まぐれだったようだ。
1回目の食事では楽しそうに見えた。あの笑顔は嘘ではなかったと信じたい。
しかし、この仕打ちは一体なんだろう?僕のメッセージは長期間放置され、本当に暇な時に、思いついたように返信する。さすがに、人として舐められ過ぎじゃないだろうか?
もういっそのこと、「返事が遅くて、何考えているか分からないから、行くのは辞めましょう」と送りつけたいとも思った。
と同時に、優先順位が10番目でもいいから、もう1度だけ食事に行って、可愛いあの笑顔を見たいと思う。そこで、ダメ元でアプローチして、しっかりフラれよう。
5番さんの時は、結局アプローチできないまま、2回目の食事後にフェードアウトされてしまった。すごく後悔した。今度は、しっかりフラれよう。
そんなことを考えていた、2月3日(水)の夜、とうとう返信がきた。
2月3日 20:06 金融OL) 返信遅くなっててごめんね。
天神がいいな。お店決めてもらえると助かります!!
返信を貰って、素直に嬉しかった。しかも、返信の遅さを謝ってくれている。
ここで、僕はDV夫と別れられない妻の気持ちがよく分かった。
暴力を振るわれた時、妻たちは「もうあんな男と別れてやる」と固く心に誓う。「あいつは女に暴力を振るって最低だ」と恨むだろう。
しかし、DV夫は「ごめん、俺が悪かった。もう絶対にしない。俺にはお前がいないとダメなんだ」と泣いて謝る。DV夫との楽しかった思い出もある妻としては、その謝罪を聞いてそれだけ思ってくれているということが嬉しくもう一度信じてしまう。
DV夫のアメとムチを使った巧みな人心掌握術に引っかかって・・・
そして、悲劇は繰り返される。
僕も、返信が遅く、こんな扱いを受ける金融OLに対して、もう諦めようと思った。
でも、いつも抜群のタイミングで金融OLは返信くれ、僕はそれに舞い上がって、もう一度信じたいと思う。
あんなにバカだと思っていた、DV夫と別れられない妻と、全く同じなのである。
返信時、メルマガを読んでいた僕は読み終わった後に、返事をする。
20:39 キム) 天神ね!
じゃあ、店決めてまた連絡する。
僕は7時ぐらいで大丈夫やけど、8時開始かな?
あと、お店のジャンルのリクエストがあれば。
20:46 金融OL) ノー残業デーだから7時で大丈夫だよ。
焼き鳥が食べたいな。
7分で返信来るのは、金融OL至上最速だ。
この辺りのアメとムチの使い方の美味さには、脱帽する。
20:47 キム) 具体的なリクエスト助かる~。
僕も焼き鳥好きやから、良さげな店探すよ。
21:12 金融OL) ありがとー!楽しみにしてまーす。
本当にこんなスムーズなやり取りは初めてだ。
僕はすっかり期待してしまった。
このメールの後、大きな課題が待ち受けていることに気がついた。
店選びだ・・・
前回の郊外の駅とは違い、天神というのは九州一のリア充スポット。
焼き鳥という括りを与えてくれたのはせめてもの救いだが、店は無限にある。
これは、金融OLから僕へのテストに違いない。
問 リア充スポット天神で、私を連れていくに相応しい店を選択せよ
問題は選択式だが、無数の飲食店がある天神では、もはや記述式に近い。
僕は、天神の店選びなど当然したこともなく、未経験の超難問だ。
小学校低学年が、難関大の2次試験を課せられたような状況。
いくら、持ち込み自由とはいえ、基礎学力が圧倒的に足りてないため、合格点をたたき出すのは極めて困難。
とんでもない状況に置かれたと認識した。
と同時に、天神という選択肢を自分で用意したことに激しく後悔した。
前途多難だ・・・
いかがだったでしょうか?
明日は、店選びと2回目の食事の戦略を、これまた小説風で書きたいと思います。
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