『損する結婚 儲かる離婚』 藤沢 数希 の読書感想文
藤沢数希さんの新刊が出たので、早速購入して夢中で読みました。
結婚、離婚で動くお金がリアルに書かれており、めちゃくちゃ面白くて一気に読んでしまいました。
この本で興味深いのは、何と言っても婚姻費用について。
民法の規定で、夫婦は相手の生活を自分と同じレベルで維持し、夫婦の資産、収入その他一切の事情を考慮して、婚姻から生ずる費用分担する義務があるとされている。これが婚姻費用の法的根拠であり、具体的には、夫婦間でより稼いでいる方が、そうでない方に毎月一定の金額を支払う義務があるのだ。弁護士業界では、婚姻費用のことを略して「コンピ」と呼んでいる。
(中略)
このコンピのために、ある程度の所得があるサラリーマンが離婚する際の支払い金額が、簡単に全財産を上回ることになるのだ。
結婚している間は、お財布が1つなので婚姻費用などは意識しません。
しかし、離婚危機になって別居すると、一気にこの婚姻費用が問題に。
婚姻費用は、結婚関係がある間はずっと支払わないといけません。
婚姻費用を最大化するため、高所得者の配偶者は離婚協議になった際に、なるべく離婚を引き延ばそうとします。
その常套手段が、相手を責任がある有責配偶者だとアピールする。
こうすれば、離婚までに時間がかかり、がっぽりと婚姻が入るというわけ。
本にもありますが、有名人が泥沼裁判なる理由がよく分かりました。
では一体婚姻費用はどれぐらいになるのでしょうか?
詳細な計算は本に書いてありますが、便利なサイトがあったので、これを利用して計算してみます。
【婚姻費用・養育費計算パラメータ】
僕の昨年の年収は546万円。
以下のサイトによると、同年の女性の平均収入は375万円。
https://doda.jp/woman/guide/heikin/2014/age/
このケースで計算すると、婚姻費用は月2.5万円。
まあ、大したことありません。
しかし問題は、奥さんが低収入の場合。
年収が200万円の場合は、子どもがいなくても、月5.1万円。
もっとヤバいのは、子どもができて奥さんが仕事を辞めた場合。
奥さんの収入が0で、子ども(14歳以下)が1人だと10.2万円、2人では11.4万円。
本によると、有責配偶者(離婚の責任がある配偶者)の場合10年、有責配偶者でない場合は5年ぐらいと書いてあります。
10万円といえば、僕の1ヶ月のリスク資産の積立額。
これが5年も続けば、セミリタイアどころではありません。
奥さんに指1本触られないのに、月10万円取られる。
ストレスに耐えて働いたお金が、どんどん消えていく。
やってられません。
SEKAI NO OWARIです。
これをコンピ地獄をいうらしい。
いまや離婚なんて全然普通なので、こうなっても全く不思議ではありません。
本の帯に「結婚届に判を押すのは、借金の連帯保証人になるより恐ろしい」と書いてありますが、まさにその通りだと思いました。
と、結婚の恐ろしさについて語ってきましたが、正直僕には全く心配ありません。
結婚してくれる女性などいないからです。
悪い女に騙されるまでもいかないし(笑)
女性に全くもてナイというのは、人生の大きな楽しみを失っていることは間違いありません。
しかし、コンピ地獄という巨大なリスクを完全に避けられるというメリットがあります。
結婚して幸せな生活を送っているフツメン以上の人で、必ず一定数コンピ地獄に陥るのです。
僕たち、コミュ障、ブサメン、ノリの悪い人間が逆立ちしたってできない結婚。
しかし、その恐ろしさを知ることで、超非モテも悪くないんじゃ?って思います。
事実、僕は超非モテのおかげで、セミリタイアに邁進することができています。
自分の都合のいいように考えた正当化ではありますが、そんな非モテにも少し勇気を与えてくれる本でした。
もちろん、筆者の意図するところではないでしょうが。
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