『ひきこもらない』 pha の読書感想文

先日、以下の読みたかった本をやっと読むことができました。
phaさんの本は全て読んでいますが、これまでのものとは違った趣向で面白かったです。
本書のテーマは1章のタイトルにもなっている「家を出て街に遊ぶ」という点にあると感じました。
以下の通り書かれています。
街を家として使ってみる
住宅の居室以外の設備(台所・風呂・トイレなど)を何人からの他人とシェアするとシェアハウスになるのだけど、その方向性をもう一歩進めて、眠る場所以外を街に外注する、つまり都市の不特定多数の人間とシェアするようにする。
(中略)
突き詰めて考えると、街の中にカプセルホテルに置いてあるようなカプセルベッドが一つと、荷物をある程度保管できるロッカーが1つあれば、都会ならそれで生活が成り立ちそうだ。都会の力はすごい。
具体例として、ファミレスや漫画喫茶、サウナなどのphaさん流の楽しみ方が書かれており、大変興味深かったです。
この本を読んで、僕も街との共生をもっと進めていきたいと感じました。
ミニマリストを目指すものとして、自分の家で全て完結させるのではなく、街で多くの人とシェアする姿勢は非常に大事です。
ただ、共生には2つの大きな課題があります。
1点目は、お金。
レンタルやシェアが流行しているとは言え、長いスパンで考えると、自前で揃えたほうが得な場合が多い。
さらに公共施設以外は、カフェでも何でもお金が必要になってきます。
2点目は、やっぱり街は家ではない。
例えば、家の中であればマッパで水をガブ飲みしていても問題ありませんが、外ではできません。
パジャマとかだるだるの服で出歩くのもなかなか難しい。
風呂も家だと出てパジャマに着替えてすぐにクーラーの部屋でそのまま気持ちよく眠れますが、外で入ると帰るまでにまた汗をかいて気持ちよく眠れません。
以上の課題があるので、全く家と同じように扱うことはできません。
街との共生は、抱え込まずに生活がシンプルになるメリットがある一方で、多少のお金や自由を犠牲にするというデメリットもあるのです。
現時点で街との共生に成功している項目が娯楽です。
僕の家で娯楽と言えば、テレビ、パソコン、スマホに本が10冊程度。
漫画もゲームもおもちゃもありません。
それでも外に出れば、図書館には本があり、公園ではジョギングをしたりスポーツを見たり、裁判所で傍聴したり、市営の体育館やプールで運動したり娯楽は山のようにあります。
家と同様に、場合によっては家以上に楽しく過ごせるポイントがたくさん。
街に娯楽をアウトソーシングして、上手く楽しむことができています。
この項目を娯楽以外にも広めていくことが今後の目標です。
例えば、快適にブログを書いたり、読書をする場所。
暇な時に、気の合う人と話せる場所。
思いっきりリラックスできる場所。
街の中に自分のセカンドハウスをどんどん増殖させていき、街との共生を進めていきたいと思います。
みなさんも成功例などありましたら、教えてください。
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