『ザ・ブラックカンパニー』 江上 剛 の読書感想文

札幌市図書館で借りてきて、以下の本を読みました。
小説ですが、ブラック企業の実態が結構リアルっぽく書かれていました。
さすがに大げさな部分もあるでしょうが、こういう職場もあるのかな・・・とか思いながら、興味深く読んでいました。
Amazonの紹介では、以下のように紹介されています。
水野剛太は、フェラーリを乗り回す社長にスカウトされヤンキーバーガーに就職。無職から、いきなり正社員となり、夢を描くが…。店長に抜擢された剛太に課せられる、長時間労働、アルバイト人件費の肩代わり、キャンペーン商品のノルマ。さらに、ハンバーガーへの異物混入問題が発生!前任店長が過労死したほどの過酷な職場に、剛太は懸命に立ち向かう!
長時間労働でも残業代が雀の涙みたいなブラック企業についていつも思うことですが、ソッコーで辞めたほうがいい、逃げたほうがいい。
これは何も自分がセミリタイアしたから、無責任で言っているわけではありません。
ブラック企業で働いていること自体が仕事ができる人であり、労働力不足の現在なら、十分に改善の余地があると思うからです。
まず、僕のようなダメ人間は、ブラック企業で働くことは絶対に無理です。
主人公の水野剛太は、わずか数日の研修でいきなり店舗に配属されて、正社員は店長と2人。
それでもマニュアルを覚え、普通に仕事をこなしていました。
さらに1ヶ月後に店長が過労死してからは、店長になっています。
そこで売上管理や商品の発注、バイトのシフト管理まで行っています。
よくブラック企業と言われる外食チェーンでも、入社後まもなく店長になることがあるみたいです。
それで長時間労働が・・・と言われています。
経験不足や人手不足を、何とか長時間労働で補っているんでしょう。
しかし、仕事のできないダメ人間は、長時間労働などしても仕事はこなせません。
実際に、仕事が全く理解できずに途方に暮れることばかりでした。
残業をしても無駄なので、部署の中で労働時間が一番少なく、大抵一番先に帰っていました。
みんな忙しいと言っていましたが、難易度が高いと感じるだけで、忙しいとは思いません。
1ヶ月の実務経験で、マニュアルなんて覚えられるわけないし、店の管理なんて100%無理。
ぐっちゃぐちゃで店の営業ができない状態になるか、僕が自殺するかのどちらが早いかの問題でしょう。
つまり研修が脆弱で、経験不足でもやっていかないといけないブラック企業で忙しくしていること自体、仕事がそれなりにできる証拠なのです。
現在は人手不足と言われて、有効求人倍率も高い。
優良企業とかなら話は別ですが、少なくもブラック企業ちょい上の会社に入るのはそう難しくはないはずです。
そして仕事ができる人なので、入社できたらそれなりにこなせるでしょう。
ブラック企業に勤めるよりも、状況は改善するはずです。
以上よりブラック企業で働いている人は、ソッコーで辞めるべきなのです。
ただ忙しすぎて、そんなことを考える余裕もないという問題はあるみたいですが・・・
- 関連記事
-
- 『多眼思考』(ちきりん著)の読書感想文
- 『ザ・ブラックカンパニー』 江上 剛 の読書感想文
- 『残酷すぎる成功法則』 エリック・バーカー の読書感想文