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正しい年金知識

金村 圭介(김 용규)

週末は雨ばっかりだったので、家での読書に大きな時間を割きました。
そのおかげで下記の本を読破することができました。

いま、知らないと絶対損する年金50問50答 (文春新書)いま、知らないと絶対損する年金50問50答 (文春新書)
(2011/04/19)
太田 啓之

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FP2級のときに年金はある程度勉強したのですが、あくまで制度のみで年金について考えるいいきっかけになりました。

年金のことがテレビで話題になると、「若い世代は払い損だ」とか「政府の見通しが楽観的すぎる」とか「少子高齢化、経済の停滞、納付率の低下などで、将来、年金は成り立たなくなる」と批判批判の嵐です。

しかし、この本はそんな批判をそのまま受けて、年金=払ったら損と思考停止している人にこそ、読んでほしいと思います。

この本の中で年金のまとめとして、

①少子高齢化が進んだとしても、国民年金は個人年金よりもお得。理由は支払いの半分に税金が入っているから。
②特に低所得者の人向けの保険料免除の仕組みは絶対しっておくべき。保険料なしで、基礎年金の半分を受け取ることができる。
③国民年金は40年間加入しても老後のすべてを賄えるわけではない。だが、年金額を増やす仕組みも用意されている。
④厚生年金についても国民年金と同様に支払いの一部を税金で補助してくれる上に、保険料の半分は企業が出してくれるので、収支関係では特になる。
⑤厚生年金ではさらに、所得の高い人から低い人に年金の一部を回す仕組みが組み込まれている。このため、低所得の人だとさらにお得な仕組みとなる。


と述べられています。

①②についてはフリーターで保険料を払っていない人、または何とか払えるけど払っていない人にぜひとも知っていただきたいと思います。
このへんは、簡単な計算をするだけですぐに分かります。
思考停止して、年金を払わないこと、または低所得で払えない場合に免除をしないことがいかに損かがよく分かると思います。

④については「企業の保険料負担は本来、本人の賃金の中に含まれるれるべきものだから、企業負担分を除いて計算するのはおかしい」という批判には、厚生年金を脱退したり未加入でも保険料を上乗せするということは現実的には起こりそうもないように思えると反論しています。

また上記の6つとは別に年金を賦課方式から積立方式に移行することの是非、全額税方式にすることの是非、民主党の最低保証年金案の是非について、批判的な意見が述べられています。
僕は、なんとなく積立方式、全額税方式がいいと思っていたのですが、色々考えさせられ、広い見解を得ることができました。

とにかく、年金初心者にも中級者も読んで損はない、1冊だと思います。

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Posted by金村 圭介(김 용규)
        

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