不労所得にはこだわらない

運用の点で非常に参考にさせてもらっている山崎元さんが、興味深い記事を書かれていました。
●人気の「高配当利回り株式」に軽い気持ちで投資してはいけない理由
気になった箇所をまとめてみました。
・値上がり益(「キャピタルゲイン」と呼ぶ)と配当(「インカムゲイン」と呼ぶ)を合算して総合的な損益で投資について判断する必要がある。一方だけを重視する見方は不適切だ。
・「配当によるインカム収入で年金を補填して老後の生活費に充てる」というような生活設計は、配当に対する無用なこだわりだ。
・業績が安定している株式を保有して、その配当で暮らすというスタイルは確かにかつてあったのだが、将来も「絶対に大丈夫だ」といえる会社はない。
・高配当利回りの株式は、業種や事業の属性に共通点を持ちやすいので、利回りを中心に投資銘柄を選ぶと、分散投資ができているつもりでも、ポートフォリオとして偏ったものになりやすい。
・高齢期の個人の資産運用としては、インデックスファンドに投資して、計画的に部分解約する方法が無難だ。一般的なやり方として勧めるなら、高配当銘柄の個別株を買う方法よりも、断然この方法の方が安心できる。
高配当利回り株式に関しては、僕としてもあまいいい思いがありません。
かつて高配当も1つの判断材料で、三井物産とキヤノンの株を買いました。
その後も配当は好調で、増配傾向にあります。
しかし株価は低迷。
配当+株価で見ると利益は出ていますが、同時期のTOPIXには大きく負けています。
配当を始めとする不労所得って、魅力的に映ります。
不労所得≧生活費となれば、安定的なセミリタイア生活ができます。
ただ一番大事なのは収入+資産です。
不労所得を重視しすぎるあまりに、資産を毀損してトータルで将来的に使えるお金が減ってしまうのは本末転倒。
山崎さんが指摘する通り、絶対に大丈夫な投資対象はないし、利回りを中心に選ぶとポートフォリオが偏る可能性があります。
相当に深い理解が必要で、不労所得の獲得は高度な資産運用と言えそうです。
個別株投資の成績等より、僕の資産運用の目利き力やセンスがないのは明白。
なので高度な不労所得の拡大よりも、無難な運用に終止します。
今後もインデックスファンドを放置して、配当は思考停止で再投資。
働かなくてもトータルで使えるお金を増やしていくことを意識します。
確かに、不労所得があると気分がいいし、安心な感情はよく分かります。
ただ総資産を増やし、その切り崩しは立派な不労所得という理解でいいんじゃないでしょうか。
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